目次
優秀賞
株式会社デコス
近くの山の木でつくる、省CO2で心地よい木の家プロジェクト優秀賞を受賞したデコスは、山口県下関市に本社がある断熱材の製造販売会社です。
同社は建築用断熱材として初めて「カーボン・フットプリント」(CFP)の認定を取得、この認定を活用して新たにカーボンオフセット事業を行い、CO2の排出量削減に取り組むことなどが評価され、今回の受賞につながりました。
建築用断熱材「セルロースファイバー(=デコスファイバー)」の主原料に古紙業者や地元地域から回収したリサイクル材の新聞紙を使用する一方、生産に際しては、その動力エネルギーに重油や石油などの化石燃料ではなく電力を利用し、また輸送手段にはモダルシフト(JR貨物)を活用するなど、製品のライフサイクルにおけるCO2の排出量削減に積極的に取り組んできました。
この省CO2建築用断熱材のデコスファイバーについて、その環境価値を「見える化」するため、2011年11月に経済産業省等が運営しているCFPの認証を取得しました。
筆者:ECOLOGライター(大村 朋巳)
(この記事は弊社発行媒体「環境パートナーズ(2014年4月号)」より再編集して掲載しています。)
CFPとは、商品やサービスの原材料調達から廃棄・リサイクルに至るまでのライフサイクル全体を通して排出される温室効果ガスの排出量をCO2に換算して、商品やサービスに表示する制度で、これにより供給側、需要側の双方にCO2の排出量削減を促すねらいがあります。
建築用断熱材がCFP認定を取得するのは同ケースが初めてで、そのCFP値は1袋15kg当たり11.9kg-CO2となりました。製品製造に必要なエネルギー使用量だけ見ても、同製品のCFP値は他の断熱材と比べて充分に小さい値としています。
さらに同社は、取組みを一歩進めるため、「近くの山の木でつくる、省CO2で心地よい木の家プロジェクト」の一環として、このCFPを用いたカーボン・オフセットに着手することにしました。
このプロジェクトは、同社とその親会社である(株)安成工務店および関連会社の(株)エコビルド、取引先の(株)トライ・ウッドの4社による協働事業として取り組むもので、カーボン・オフセットのほか、こうした建築資材等にかかる地産地消の循環事業、森林保全事業の啓蒙普及活動等に取り組んでいくというものです。
このうちカーボン・オフセットは、工務店が上棟する物件に使用されるデコスファイバーのCO2排出量を計算し、その分をオフセットすることで同製品を「実質排出ゼロ・カーボン断熱材」とする取組みです。
クレジットの調達先は、大分県日田市にある育林・製材会社のトライ・ウッドで、同社 が2010年度から実施している「日田市上津江町間伐推進プロジェクト」によって創出されたJ-VERクレジット(森林吸収系)をデコスが購入します。
一方でトライ・ウッドはその購入費を、森林保全費用などに充てていきます。これは経済産業省の「CFPを活用したカーボン・オフセット製品試行事業」の一環として行うもので、デコスは試行期間中(2012年12月~13年3月)の同製品の使用量を2,000袋分と試算。クレジット購入量は24t分・約24万円相当と試算しています。
デコスは、建築物の省エネ化を求める動きが高まる中、省CO2建築用断熱材のニーズは一層高まるとして、今後デコスファイバーの普及を進め、関連業界に広くPRし、低炭素社会の構築に役立てていきたいとしています。
併せてさらなる自主削減努力と、カーボン・オフセットの取組みも拡大していきたいとしています。
日本興亜損害保険株式会社
幅広い事業活動を対象としたカーボン・ニュートラル日本興亜損害保険は、1990年に「社会環境室」を設置して以来、CSR事業の一環として、気候変動対策を最優先課題の一つに据え、CO2排出量削減に向けた先駆的取組みを進めてきました。
それは、エネルギー利用の分野だけでなく営業・出張、紙・印刷の使用、物流、廃棄などの間接的なCO2排出量も含めたもので、現在の「サプライチェーンでのGHG排出量の削減対策」を一部先取りするものでした。
さらに、その排出量を自主削減およびオフセットを用いて「カーボン・ニュートラル化」するというものです。そして2012年2月には、同社が策定した「カーボン・ニュートラル計画」が環境省の認証事業の第1号案件として登録されることとなり、優秀賞受賞につながりました。
このカーボン・ニュートラルとは、カーボン・オフセットをさらに深化させ、事業者等の事業活動等から排出される温室効果ガス排出総量の全部を、他の場所での排出削減・吸収量でオフセット(埋め合わせ)する取組みです。
同社のカーボン・ニュートラルへの取組みがスタートしたのは2008年で、「カーボン・ニュートラル宣言」を発表しました。それによると、「企業活動におけるCO2排出量を包括的に算定し、主体的な削減努力を行ったうえで、削減困難な部分は排出権を購入することなどで埋め合わせをし、2012年度にはCO2排出量を“ゼロ”にする」と宣言しました。
そして同社独自の広いバウンダリ(対象範囲)に対応した「CO2排出量算定にかかる基準」を同年に策定し、2006年度53,170t-CO2)を基準年度とし、2012年度末までに42,000t-CO2に削減することを目標に据えて、削減対策に取り組みました。
その結果、2011年度に21.7%削減に相当する41,624t-CO2となり、目標を超える結果となりました。
そして、その目標期限となる2012年には「カボン・ニュトラル計画」を策定し、それが環境省のカーボン・ニュートラル認証事業の第1号案件として登録されることになりました。
同計画によると、2012年度は自社では削減が困難な残りの部分について、2013年8月までにクレジットを購入するなどしてカーボン・ニュートラル企業になることをめざすとしており、京都クレジット、国内クレジット、J-VERなどにより相殺することにしています。
その相手先等については現在検討中のため未定としています。そのための費用に関しては数千万円のオーダーとしています。
また、これとは別に同社は、保険約款のペーパーレス化(Eco-net約款)や事故時の修理補修などに際してカーボン・オフセットを実施することを決めており、京都クレジット(約75%…インド、ブラジル)、国内クレジット(約20%…中小企業のボイラーの燃料転換)、J-VER(約5%…被災地復興、森林保全、再生可能エネ、地域雇用など)を活用してきました。
なお、今後の対応については、損害保険ジャパンとの合併を控えていることもあり、未定としています。
日本野球機構
「日本の森を守る、東北復興を支援する、温暖化を防止する『NPBGreenBaseballProject』」
日本の国民的スポーツであるプロ野球を運営する「日本野球機構」は、『野球の力で温暖化ストップ!』を合言葉に、2008年から 「GreenBaseballProject」をスタートさせ、「カーボン・オフセット」と「プロ野球の森づくり」を始めました。
そしてこれと併せて、温暖化防止の観点から試合短縮に向けてルールを改正・制定し、その活動を現在も進めています。
こうした温暖化対策への取組みは、プロスポーツ界では初めてのことであり、その先進性が今回の受賞につながりました。
このルール改正は、当時の国民運動であった「チームマイナス6%」にならって、試合時間を「マイナス6%」する(12分の短縮=3時間8分)ことを目標にして、選手・審判・球場関係者等が連携して取り組みました。
各専用球場では、イニングインターバル、投手交代の際に経過時間を掲示するとともに、主催球団の職員または球場職員、二塁審判員がインターバルの計測を行うこととしています。
また、「無走者のとき、投手が捕手からボールを受けて15秒以内に投球しない場合に、球審がボールを宣告する」という「15秒ルール」を設けたほか、イニング、投手交代、投球間隔のインターバル、打席やタイム・ボール交換、試合オペレーション等のさまざまな場面において試合短縮を通した温暖化防止に向けたルールを設定しました。
こうした新ルールを、幅広く選手やファンにわかりやすく周知する観点から、「15秒以内に投球!「」選手交代は全力疾走!」「打者紹介アナウンス中にバッターボックスへ!」といった9項目からなる『LET’S省TIME!9ヵ条』を定め、これらを記したポスターを、選手が使用するロッカールームや食堂などに掲示するなどして普及をめざしています。
これらの取組みによって、2007年までの10年間の全試合の平均試合時間は3時間20分でしたが、2008~12年は3時間12分と8分短縮し、CO2換算にして524tの削減となりました。
また、「GreenBaseballProject」では、クレジット創出側へのカーボン・オフセットの広がりにも寄与することをめざし、カーボン・オフセットにも積極的に取り組みました。
初年度となった2008年度は国連クレジットの購入でしたが、2009年度以降は、国内で先導的に取り組む都道府県等からのJ-VER(オフセット・クレジット)の購入に切り替えました。
2011年の東日本大震災以降は、復興支援の目的も兼ねて、環境省が積極的な普及をめざしている被災地J-VERのクレジット購入を進めています。
このほか、日本野球機構では、選手に「グリーンリストバンド」を付けてもらい、温暖化防止活動をアピールしてもらうとともに、それをファンに購入してもらい、その収益の一部=100円/個を「プロ野球の森づくり」における植樹費用などに充てています。
この「森づくり」も、東日本大震災以降は東北地方の被災地での森林整備等に充てていくことにしています。
このように日本野球機構では、今後も地球温暖化防止活動を率先して進めるとともに、東日本大震災の被災地復興、被災者支援などに取り組んでいくとしています。
奨励賞
イワヤ(株)
事業活動のカーボン・ニュートラル化
東京・足立区内に本社を構えるイワヤは、1923年から動く動物玩具の開発、製造に携わり、ゼンマイ動力や電池を使ってのモーター動力、近年ではソーラー電池で動くモーター動力を使った玩具の開発、製造、販売を行っている中小企業です。
同社は2009年より「環境対策チーム」を設け、CO2削減およびカーボン・オフセットへの取組みをスタートさせました。
カーボン・オフセットは、自社事業所における電気、ガスの使用量および事業活動に使用する車両の燃料使用量の全量をオフセットする「カーボン・ニュートラル化」として取り組んでおり、それが今回の受賞につながりました。
2009年に初めてエネルギー使用量を算出、その全量をカーボン・オフセットにより相殺しました。
その後、照明設備や空調機器を省エネ製品に切り替えることにより電気使用量を40%ずつ削減しました。
さらに2010年にはリアルタイムに消費電力を表示できるスマートメーターを導入して 「エネルギーの見える化」による節電の意識づけを行ったり、社員に「エコ検定」の受験を推奨するなどの節電意識を高める取組みを進めました。
これらの取組みにより、2008年度122t-CO2排出していたものが、2009年度77t、2010年度54tと削減を続け、2011年度は08年度比62%減の46tまで下げるなど、大きな効果をあげることができたとしています。
一方で、カーボン・オフセットは当初国連クレジットを購入していましたが、2011年分からは日本国内のクレジットを使用、東日本大震災後の2012年には震災で甚大な被害を受けた釜石市地方森林組合による集約化施業(森林整備活動)によるJ-VERを使いました。
このJ-VERを使用することで、森林の生物多様性保全、被災地の雇用維持・復興に貢献していきたいとのねらいです。
同社は引き続き、CO2削減への取組みと全量のカーボン・オフセットを続けていく方針です。
サンメッセ株式会社
被災地支援型・地産地消型カーボン・オフセット等のカーボン・オフセット印刷の普及・啓発活動
サンメッセは岐阜県大垣市に本社を構える印刷会社で、2010年から地球温暖化防止活動の一環として、カーボン・オフセットに取り組み始め、この3年間で延べ47件、オフセット量76tを取り扱いました。
その発行部数は合計93.1万冊としています。さらにカーボン・フットプリント(CFP)活用の取組みも始めており、そうした取組みが受賞につながりました。
カーボン・オフセットの主体は自社の発行物関連を除けばすべて顧客側にあり、同社はその利用を提案し、製造部分の「CO2の見える化」とカーボン・オフセットのお手伝いをする立場といいます。
これまで地方銀行の預金チラシや、クールビズ・ウォームビズ啓発ポスター、企業の会社案内や環境報告書、IR/CSRレポート、国立大学法人の環境報告書、地元の農業協同組合のカレンダーなどで活用されてきました。
その件数は10年度が10件だったのが、以後11年度12件、12年度に25件と着実にその量を伸ばしてきました。今年のうち14件はリピートや追加発注であり、定着しつつあると見ています。
これに伴い、オフセット量も14トン→19トン→25トンと拡大しています。一方で、オフセット先も顧客の判断に委ねており、京都メカニズムやJ-VER、国内クレジットなどマチマチです。
ただ、東日本大震災以降は、被災地支援関連のものを望む声が高くなっているといいます。
一方で、同社は2011年に「出版・印刷物」に関するCFPマークの使用許諾を取得しました。
同社は今後、これをカーボン・オフセットに活用していくとともに、カーボン・マネジメントに関する啓発や普及活動を進めていきたいとしています。
株式会社谷沢製作所
タニザワエコアプローチ
谷沢製作所は、産業用ヘルメットや保護メガネなど産業用の安全衛生保護具の製造・販売会社です。
産業用ヘルメットの市場占有率は40%弱としています。同社は、使用後のヘルメットを引き取って燃料ガスに転換して空調に用いることに加え、カーボン・オフセットすることにより、「CO2ゼロ工場製ヘルメット」を製造・販売する「タニザワエコアプローチ」を展開しており、その取組みが今回の受賞につながりました。
同社では10年前からヘルメットを製造する茨城工場のエネルギー使用量を把握し、照明や機械類の省エネ設備への転換、燃料転換などに取り組んできました。
その一環として、使用済みヘルメットを燃やさずにエネルギーガスに転換するエネルギー再生プラント「エコロ」を工業炉メーカーと共同開発し、稼働させました。それでも排出してしまうCO2についてはカーボン・オフセットによって相殺することにより、同工場を「CO2ゼロ工場」とアピール。
「CO2ゼロ」のヘルメットの製造→販売→廃棄→リサイクルといった資源循環システム「タニザワエコアプローチ」を作りました。
ヘルメットには独自に作成した 「CO2ゼロ工場製ヘルメット」のステッカーを貼付してアピール、一方で意識啓発につなげてきたいとしています。
なお、同社はこのシステムへの参加者を登録制として、ホームページで紹介しています。
参加者数は増え続け、昨年11月に91件だったのが、現在は約150社まで増えたとしています。
一方、カーボン・オフセットは、2011年から計4件・1,500t分を相殺しました。いずれも国内クレジットを活用しています。
今後もカーボン・オフセットはこのシステムの一環として、活用を続けていく方針です。
東京都市大学等々力中学校・高等学校
中学2年間の学びを活かす、アクションはじめの一歩プロジェクト
この事業は、東京都市大学等々力中学校・高等学校と、同校(旧武蔵工業大学)の環境情報学部卒業生を中心とした環境教育促進団体elsaが共同で行っている「環境」の授業実施に伴う校舎利用から排出するCO2をオフセットするもので、教育機関としては初の取組みとなりました。
同中学校では、土曜理数系プログラムの一つとして「環境」講座を実施しており、中学1年生では基本的な地球環境問題を知る授業、中学2年生ではライフサイクル思考(LCT・LCA)を取り入れた授業を実施しています。
その一環として、今回環境省の委託事業として、カーボン・オフセットを実施することとし、 「環境」のプログラムで実施する13回の授業を対象に、校舎利用(電気利用など)から排出するCO2をオフセットしました。
その結果、CO2排出量は1日当たり1.7t、対象授業13日分で総量22.1tと算出しました。
そしてオフセット先については、北海道広尾町有林における森林吸収プロジェクトと岩手県県有林における森林吸収量取引プロジェクトによるJ-VERクレジット、インドのバイオマス発電関連のプロジェクトによる京都クレジットとしました。
同校では、この取組みを踏まえて2012年10月よりカーボン・オフセットの取組とカーボン・オフセット認証ラベルに関する情報発信を行っていくとともに、環境プログラム担当教員などを置くことにして校内の取組み体制の充実を図るほか、生徒だけでなく、教育関係者や環境に関心ある方々に向けてもさまざまな場を通じて、環境貢献・社会貢献の新たな方法として、普及啓発に努めていきたいとしています。
横浜市資源リサイクル事業協同組合
環境絵日記による小学生のカーボン・オフセット~小学生と考える環境問題~
横浜市資源リサイクル事業協同組合のカーボン・オフセット事業は2010年からスタートしました。これは小学生への環境問題等の啓蒙・普及のため2000年から毎年続けている「環境絵日記」の取組みに、カーボン・オフセットを組み合わせたものです。
応募のあった絵1作品に対し1kgの排出があったと仮定して応募数分のCO2排出量をカーボン・オフセットしています。
さらに応募した小学生にはカーボン・オフセット実施に関するメッセージカードを送り、その啓蒙普及に一役買っているユニークな取組みです。
そのしくみは3年間、基本的に変わらず、オフセット先のみ京都クレジット→J-VER(復興関連)→国内クレジット(再生可能エネルギー導入)と変えています。
一方で「環境絵日記」の応募数は2010年度以降14,765→18,690→19、019人(横浜市内の小学生数20万人の約1割)と年々増えているため、クレジット量もそれに連動して増えています。
また、とくに今年度は、横浜市と横浜市資源リサイクル事業協同組合とが連携して、横浜市以外の 「環境未来都市」に選定された都市にも「環境未来都市」をテーマとした「環境絵日記」の取組みへの参加を呼びかけました。
その結果、北海道下川町、千葉県柏市、富山県富山市、岩手県大船渡市・陸前高田市・住田町、宮城県東松島市の小学生からも応募があり、上記7都市の子どもたちにもメッセージカードを送って啓発を行うなど、横浜以外の他都市にも取組みが広がりつつあります。
横浜市資源リサイクル事業協同組合では、さらなる応募数の拡大をめざして引き続き同事業を進めていく方針です。
特別賞
日本郵便(株)
カーボンオフセット寄附金付はがきによるカーボン・オフセットの大規模な実施/普及推進/オフセット・クレジット創出支援活動
日本郵便のカーボン・オフセット寄附金付はがき(年賀状とカモメール)は、2008年から5年間の計画で発売され、2012年が最終年度でした。その発売数は合計6,700万枚となり、その役目を終えるに際して特別賞を受賞しました。
このはがきは、1枚50円当たり5円の寄附金をはがき購入者が負担し、日本郵便がほぼ同額(2012年は約3円弱)をマッチング寄附金として寄附してきました。
この合計額が同はがき1枚当たりの寄附金となり、これにより日本郵便がクレジットを取得し、これによってはがき購入者の家庭生活による排出CO2をオフセットするしくみとなっていました。
この5年間で購入したクレジットは、京都メカニズムが181,412t、J-VERが9,031tでした。
一方、その間に日本郵便がカーボン・オフセットはがき助成として配分した額は、2008~10年がほぼ1.5億円ずつ、11年が1.2億円、12年度が9,100万円となっています。
そうした形で、カーボン・オフセットとは縁遠い一般家庭人がオフセットを容易に行うことができるしくみを世の中に提供し、社会に浸透するという役目を果たす一方で、途上国支援、とくに国内J-VER事業の育成に、大きく貢献する形になりました。
そうした中、日本郵便は2013年以降、カーボンオフセット寄附金付はがきは廃止するものの、カーボン・オフセットなどへの助成は続けることにしました。
具体的には、お年玉付寄付金付年賀はがきを発行し、その寄付金をカーボン・オフセット活動への助成、地球温暖化防止活動事業への助成、クレジットの取得(国内のもの)に充てることにしています。