グローバルネット296 号(2015 年7 月)
地球・人間環境フォーラム発行連載
USA 発サステナブル社会への道~NY から見たアメリカ最新事情~
地球・人間環境フォーラム発行連載
USA 発サステナブル社会への道~NY から見たアメリカ最新事情~
第1 回米企業・自治体のサステナビリティに関する取り組み
FBC サステナブル・ソリューションズ代表 田中 めぐみ
FBC サステナブル・ソリューションズ代表 田中 めぐみ
近年、環境破壊などの社会的課題を解決し、持続可能な社会の構築を目指す中で、社会的責任をめぐる企業やそのステークホルダーの取り組みが世界的に広がり、多くの企業が利益追求だけでなく、社会貢献や情報公開などの取り組みを模索しているが、米国においてもさまざまな取り組みが始まっている。本連載では、サステナブルビジネスに詳しく、「サステナビリティ」がテーマの著書・訳書の多いニューヨーク在住の田中めぐみさんに、現地の最新のサステナビリティ事情を紹介していただく。
とくに水問題は深刻である。2012 年には大型台風サンディによる洪水とそれに伴う停電などでニューヨーク市は 190 億ドルもの経済損失を負い、都市の脆弱さが露呈した。カリフォルニア州では4 年にわたり歴史的な干ばつが続いており、同州農畜産業における2014年の経済損失は 22 億ドルに上った。
企業においては、国内だけでなく海外生産地を含めたサプライチェーン全体での対策が急務となっている。